「追複」の巡回展。ちょっとその前に…

「追複」の巡回展。ちょっとその前に…

By 田中 智之 投稿日: / 最終更新日:

今週末より、いよいよカガリユウスケの巡回展がここBonitaで開催されます。カガリさんの展示は、Bonitaができてからこれで4度目。「virtual*wall 虚像の質感」、「都市型迷彩」、「FLOWER OF WALL」、そして「追複」。

初めは「追複」の意味がわかりませんでした。東京のアーツ千代田 3331での展示会でパンフレットをいただいて、持ち帰って熟読して、ようやくなんとなーくその意味と積み重ねてきた歳月の重さが理解できました。

パンフレットに書かれていた内容を転載させていただきますので、ぜひ巡回展の前にご一読ください。Bonitaの倍、それ以上に壁とひたすら向き合ってきたカガリユウスケの生の声。壁を表現することで、自分自身の内と対話してきた明松佑介の生の声。日常の反復=追複をし続けてきた、いや今も、そしてこれからもし続ける壁カバン作家カガリユウスケの姿がはっきりと浮かぶことと思います。


ぼくのからだには穴が空いている
それは誰にも見えない穴
見えないからだに空いた見えない穴
いつどこでなんで空いたかは分からない
生まれた時から空いていたような気もする
気づいたのは10代も終わりの頃
いろいろあって気がついた
あれ、空いているな?って 

気づいたら何だか気になってしまう
出来たてのニキビみたいに気になって気になって
毎日毎日見えない手で見えない穴をふにふに触る
何なんだろう、これは?って
毎日毎日穴のことを考えていたら、色んなものが穴に似て見える

夜の駐車場
山間に突然現れる遺跡みたいに巨大な高速道路
コピペみたいにデジャビュな国道沿いの風景
田舎町に不似合いな綺麗なビル
廃れた場所
人のいない都市
壁、壁、壁、壁…

ぼくはそれらが好きになる
だってそれはぼくのからだに空いた穴にとってもよく似ているのだから
ぼくは、ぼくなりのやり方でそれらの風景を再現しようとする
した
し続けた
10年。うそ。もっと長い。

手で風景を反復する
反復反復反復
続ける続ける続ける
壁壁壁

いつの間にかそれがぼくの日常になる
日常は強い
日常は怖い
日常は反復でつくられる
反復は反復を反復する

ぼくは毎朝わくわくしながら目を覚ます
今日は何をつくろう
今日も何かをつくれる
どんな服を着てつくろう
どんな気分でつくろうって
ぼくはずっとつくり続ける

それというのも、ぜんぶ穴のせいなんです
それが特に珍しいことじゃないのは分かっているけどさ

彼女へのクリスマスプレゼントにおすすめ。素材やデザインにこだわったもらって嬉しいアイテムをご紹介!

今年のクリスマス、彼女へのプレゼントにお悩みの方必見!クリスマスプレゼントといえば、マフラー、手袋、お財布、、、などたくさん候補はあるかと思いますが、「どのブランドがいいかわからない」「人と被らないも...

安宅 沙織 ブログ